随所に楽しむ in Boston

2019年夏からボストンの大学院に留学することになり、学生生活やアメリカでの子育てに関する気付きをゆるゆると記します。

アメリカの冤罪事件

少し前ですが、7月11日に学校の先生(マサチューセッツ州の弁護士)の方の紹介でアメリカの冤罪をテーマにしたパネルイベントを聴講してきました。非常に考えさせられたので、忘れないようにブログにも残しておきたいと思います。

www.wbur.org

イベントでは、殺人の冤罪のために30年も収監されていたDarrellさんという方が登場し、サポートをした弁護士などとともにトークセッションが持たれたのですが、人種差別や警察の腐敗、刑務所内での仕打ちなどかなりショッキングな内容を聞くことができました。

アメリカのTrial Courtでは一般人が陪審員となり、有罪・無罪を判断するわけですが、当時の陪審員の方が実際に自らの後悔を証言しているムービーを見たときは、言葉が出てこなかったです。(上記のリンク内にも具体的な記載があるので、興味があれば、ご参照ください。)

それでも、Darrellさんは、この方に感謝の言葉を述べていました。

Darrellさんは、被害者本人の視点として、冤罪事件に関心を持つことの重要性を説くとともに、「自分は多くの人のサポートがあるから生活できているが、刑務所から出てきたときは雇ってもらえるようなスキルはないわけで、若者だけでなく大人の教育制度にもきちんとお金が集まる仕組みが必要だ」と教育の重要性を説いていた点は印象的でした。

 

最後にこの事件の中身とは関係ありませんが、この冤罪事件の解決に貢献した人々に会場でDarrellさんが直接感謝の言葉を述べている際に、観客も全員が立って拍手を送っていた点や、非常に悲しく重たい話であるにも関わらず、トークの合間にジョークで笑いも起きていた点(私はあまり理解できませんでしたが。。)など、明るい雰囲気のイベントであった点にアメリカらしさも感じました。

また、こういったイベントに弁護士や学者だけでなく、子供から大人まで一般の市民の方が多数出席されていた点から、仕事やプライベート以外の社会に目を向ける意識について、見習わなければならないと思いました。

 

たまには真面目な話もよいですね。